その1からの続きです。
平坦では膝は違和感のみで痛みはなく、10~20kmの区間は快調に走れました。
常磐道の橋と玉葉橋のアンダーパスは比較的緩やかな坂で、辛かった覚えもありません。
ただ、ずっと膝が気になっていて、周りのランナーや景色の事はあまり覚えていません。
玉葉橋から先は御近所という感覚ですが、やっぱり大会だと普段よりも距離を短く感じます。
遠くに見えている橋が、思っているよりも早く近付いて来ます。
膝の違和感が痺れに変わっていく事を除くと、一番気持ち良く走る事の出来た区間でした。
野田橋(23km付近)手前の下りで強い痛みを初めて感じ、ストレッチする事をここでようやく思い付きました。
経験不足というか考えが足りないというか、最初に違和感を感じた時点でストレッチをする事は思い付きもしませんでした。
気にする以外なんの対策もせずに、そのまま18kmも走ってしまったのは反省点の一つです。
この大会はエイドの水が冷やしてありました。
野辺山では、水分の補給は十分なのに、とにかく冷たいものが飲みたくて、
自販機のお世話になりましたから、これは有り難かったです。
野田橋から先は、エイド毎にストレッチをして、その冷たい水を右膝に掛けました。
リタイアした後に気付いた事なのですが、下りのたびに痛みが進んでいきました。
堤防からの下りですから長くても100Mくらいです。何故歩かなかったのだろう・・・・。
走っている時は思い付きもしませんでしたが、これとストレッチを出来ていればだいぶ違ったと思います。
まだまだ脚は残っていますが、5分後半ペースでは走れなくなり、痛みを感じずに走れるのはキロ6分前後。
野田線鉄橋と金野井大橋の坂を過ぎ、いつも練習で走っている辺りに差し掛かるとそれも厳しくなってきました。
レースの計画を立てた時点では、50kmまではキロ6分でいけると思うなどと言いましたが、まだ30kmでいっぱいいっぱいに・・・・。
ここで、未だにどちらが正しかったのか答えを出せないでいる判断をしました。
痛みを避けるために、ペースを落とすか、膝をかばって走り方を変えるか。
走り方を変えると別の所が痛くなるかもと思い、ペースを落とす方を選択しましたが、
走り方を変えた方が良かったのかなと、今もまだ考えています。
痛くないペースで走っていますが、膝から腿にかけて痺れています。
結構必死で、宝珠花橋の前後は記憶がほぼないです。(笑)
11:30、エコスポいずみ手前の38.5km地点の関門に制限時間の1時間半前に到着。
エイドで休憩していないので、前半キロ6分で走るけどエイド毎に3分半止まるギリギリ完走計画と比べても40分早く着きました。
この先をキロ9分40秒で走れればギリギリ完走できます。
まだ走れているので、この関門は通過して次の関門を目指す事にします。
次の関門を目指しますが、この時点でリタイアが9割、もしかしたらという期待が1割でした。
自分の中でこの1割が無くなるまでは諦めないつもりでした。
エコスポいずみのエイドを出て走り出すと、明らかにまた痛みが進んでいました。
ここでまた判断です。
このまま行ける所まで走って、出来るだけ早く、歩いても大丈夫というところまで持ち込んで残りを歩くか・・・・、
走り続けていると悪化する一方なので、回復を期待して思い切って暫く歩いてみるか・・・・、
次のエイドまで歩き通す事にしたのですが、
これも正しかったのかどうか、まだ考えてしまいます。
辛さから逃げる気持ちが全く無かったとは、自信を持って言えません。
46km付近で堤防から降りて集落の中に入っていきます。
沿道の応援に、ニコニコしながら「頑張りまーす!!」なんて応えていたけど、心中は複雑・・・・。
キロ9分で歩き続けますが、エイドを含めるとキロ10分を越えています。
どこかであと10kmくらいは走らないと、14時間以内ではゴールに着けません。
関門到着直前、試しに少し走ってみました。
走れませんでした・・・・。
歩いて回復の期待も虚しく更に悪化していました。
ひばりの里の次の関門の閉鎖時間まで2時間20分、距離は12.5km。
歩いても頑張れば間に合う・・・・。
そこを突破すれば、野田か吉川辺りまでは回収されずに歩けそう・・・・。
そんな事も少し考えましたが、止めておきました。
1割の期待が消えてしまったので、あと20~30km歩いても、痛みを悪化させる以外何もないと思ってしまいました。
47.67km 5:51:17 キロ7分22秒
ひばりの里エイドでリタイアを申し出ました。

冷たいうどん、スイカ、トマト、キュウリ、ドロップバッグの受け取り地点でもあり、充実したエイドでした。
もちろん堪能してからリタイアの申し出をしました。
関門時間までまだ1時間ありますから、収容バスに乗っているのは、私を含めてけが人ばかり・・・・(笑)
しかも車内の空気はどんより、誰も話しをしていません。
発車まで約1時間待った事もあり、スタート地点の柴又に戻るために、このどんよりバスに3時間も乗る事に・・・・。
会場近くで土手下に出て、ゴール直前のランナーが見えました。
「走ってる走ってる」という声に、みんな見ていましたが、涙ぐんでいる人も・・・・。
そこまでの想いは自分にはないなぁと・・・・。
ウルトラマラソン初完走は泣くといいますが、野辺山で込み上げてくるものは何もなかったし・・・・。
なんか、寂しいというか羨ましいというか、そんな気持ちで見てしまいました。
収容車というとマイクロバスのイメージだったのですが、
待っていたのはちゃんとした大型観光バス・・・・。
また乗りたくなるくらい快適でした。(笑)

一旦車に戻り、靴を履き替えウィンドブレーカーを着て柴又散歩。
ここは平日でも人が多いですから、休日の今日は大賑わい。


帝釈天に向かって歩いて行くと、完走メダルを首から下げた人が反対方向からちらほら・・・・。
まただんだん複雑な気持ちに・・・・。(笑)
自転車では何度も通っているけど、自転車の時は寄る気になれない寅さん記念館。
良い機会だからと行ってみたら閉館時間を過ぎていました。

行く所が無くなり、ゴール会場に戻りました。

自分がゴールした後に眺めるゴールシーンとは違うものを感じます。
ああすれば良かったこうすれば良かったのかもと考えながら眺めていました。

日が暮れて寒くなってきたので、適当な所で引き上げました。
提灯に灯が入って、暗くなってからは綺麗だったらしいのですが、見ないまま帰りました。
江戸川沿いに帰りましたが、堤防の上はずっとランナーが続いていました。
最後尾は野田橋手前で見ました。
頑張っていれば今頃この辺を歩いていたのかも・・・・。
結果は残念でしたが、好きな事を朝から晩までやり尽くして楽しく過ごせました。
リタイアは実質的には初めて、それに伴っていろいろ考えた事も含め、新しい経験でした。
痛みを我慢して痛み止めを飲んでまで走る人の事を、今まで実は理解出来ないと思っていましたが、
その気持ちが今は分かります。あの時薬があったら私も飲んでいたかもしれません。
そうしたいとは思わないので今後も薬は持たずに走りますけど・・・・。
経験をしたり勉強をしたり、新しい事を知るという事は、人の気持ちを分かるようになる事なのかなと・・・。
それを積み重ねれば、すこしずつ人に優しくなれるかも・・・・・。
そんな事も考えた一日でした。
最後になりますが、大会スタッフボランティアの方、沿道の応援の方、
楽しい一日をありがとうございました。


テーマ:ジョギング・ランニング - ジャンル:スポーツ
- 2015/06/10(水) 18:10:47|
- ジョギング 大会 2015 柴又100K
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6月6日(土)

既報の通り、47kmの関門でリタイアしました。
5kmで右腸脛靭帯に違和感を感じ、様子を見ながら走りましたが、
10km過ぎから下りで痛みを感じるようになり、20km過ぎからは平坦でも痺れを感じ始め、
走れるうちに一旦休もうと、回復を期待して暫く歩きましたが、結局そのままリタイアとなりました。

家を出たのは5:10。
近場でスタート時間が遅いので、途中でコンビニに寄ったりしてもこの時間で十分間に合います。
他の大会に比べ参加費が高いのですが、交通費や宿泊費まで含めれば、
春日部に住む私にとっては、一番安上がりで、かつ楽に参加出来るウルトラマラソンかもしれません。
もちろん参加費は少しでも安い方が助かりますが・・・・。
6:15頃金町付近で江戸川堤防に出ると、6:00アーリースタートのランナーがもう走っていました。
自宅から始発で来ると、会場到着はおそらく6:50頃。
7:00ウェーブスタートで、最終ウェーブは7:21スタート。
電車か車か前日まで迷っていましたが、雨予報で車に決めました。

心配していた駐車場は、会場から1km程の所に空きを発見。
靴を履き替えウィンドブレーカーを脱げば準備完了。
会場までは歩いていきます。
7:00頃に雨は上がるという予報ですが、歩き始めた6:50にはまだ霧雨が降っていました。
気になったのは寒さです、車の外気温計は15℃でした。

暗く写ってしまいましたが帝釈天です。
早朝なのと、スタート時間の7:00を過ぎているのでランナーも居らず、ひっそりとしていました。

堤防下へ出た時に、ちょうど第3ウェーブがスタートしていました。
私のスタートまではあと15分。
今思えば、この後の15分間は体を動かし続けるべきでした。
ここまで歩いて来て温まり切らなかっただけでなく、寒い中でスタートまでの時間をじっと待ってしまいました。
最初はスローペースだからアップしなくても大丈夫、この時はそう思っていました。

河川敷へ設営された会場です。
預ける荷物がないので、スタート前は土手上から眺めるだけです。

最終ウェーブ最後尾。
まだ霧雨は降っており、路面も濡れています。

7:21スタート、雨は上がっていました。
最初の1kmのラップは7分。その後は5分後半を維持。
ゆっくり走っているつもりでも、気付くと5分前半に入ってしまい、速すぎる速すぎるとペースダウン。
しかし予定通りに進んだのは、スタートから僅か5kmのみ。
5km過ぎの、上葛飾橋をアンダーパスするための下りで右側腸脛靭帯に違和感。
山歩きと自転車で腸脛靭帯を傷めた事はありますが、
ジョギングでは、違和感や弱い痛みを走り終わってから感じた事があるくらいで、
酷い目にあった事はありません。
まだ95km残っているのに、これはやっかいだなという思いが半分、
ジョギングでは傷めた事ないから、暫くすれば違和感は消えるだろうと期待する気持ちが半分。
武蔵野線手前の下りで、違和感ではなく弱いけど痛みを感じました。
今回は記録を意識して走るつもりでしたが、この時点でそれは諦めました。
スタートから1時間、10km走っただけで、目標は12時間でゴールから完走に変わりました。
坂を下って河川敷に降りたところで、一人しか並んでいないトイレを発見、並びました。
待っている間にこの先どうするか考えます。
ジョギングでは経験のない痛みなので、どの位まで走れるのか見当が付きません。
完全に傷めて、手すりに捉まらなければ階段を下りられないような状態にまでしてしまうと、短期間では治らない怪我になってしまいます。
ここで止めてしまうのが一番安全ですが、さすがにそれは選択出来ませんでした。
これ以上悪化しないで走る続けられるかもしれない・・・・。
まずあり得ない可能性に期待して、また走り始めました。
その2へ続きます。


テーマ:ジョギング・ランニング - ジャンル:スポーツ
- 2015/06/08(月) 20:11:15|
- ジョギング 大会 2015 柴又100K
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ジョギングをするにあたり、距離も時間も限界を求め続けない事にしています。
走る事に対する楽しみが元々そこにないのと、怪我をしたくないというのが理由ですが、
そっちへ行くと今回の話しからは逸れてしまうので、詳しくは触れません。
気にしないとはいえ、自分の限界がどこにあるのか、興味がない訳ではありません。
なので、一度だけは記録を意識して走ってみようと思っています。
2回目のフルマラソンは記録を意識して走ってみました。(まだフルの経験2回しか有りませんが・・・)
そして、明日の柴又100kmも記録を意識して走ってみます。
明日だけは、少しでも早くゴールする事を強く意識して走ってみます。
フルマラソンは練習で30~40km走る事もできて、どうなるのかイメージ出来たのですが、
練習で100km走る事は出来ず、先月の野辺山が唯一の100km経験です。
未だに100kmをどう走ればいいのかイメージする事が出来ません。
なので明日は、前回江戸川を練習で走った時に、苦しくないと感じたペースを基準に走ります。
自分の力からすると、もしかしたら速すぎるのではと不安もありますが、
キロ6分を目安に、キロ5分30秒は切らないように気を付けながら、行ける所まで行ってみようと思います。
キロ6分で50kmまではいけると思うのですが・・・・。
50~75kmをキロ7分、75~100kmをキロ9分だと、走っている時間が11時間40分。
野辺山のGPSデータをざっと調べたら、エイドで止まっていた時間は合計約1時間30分でした。
それをエイドの数28で割ると、一ヶ所あたり約3分半。
柴又100kmのエイド数は38ヶ所。約3分半を掛けると、合計2時間12分。
走っている時間の11時間40分に足すと、合計13時間52分・・・・制限時間ギリギリ・・・・。(笑)
これだと野辺山よりも5分早いだけの計画になってしまうので、
エイドの滞在時間を減らすのと、どこまでペースを維持出来るかで、少しでも早くゴール出来るように頑張ります。
内心ちょっと無理かなと思っている、12時間を目標にします。
スタートする頃には雨が上がり、昼前には晴れるようです。
極端に暑くならない事を祈ります。


テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用
- 2015/06/05(金) 20:54:24|
- ジョギング 大会 2015 柴又100K
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